コラム【鉄の余談】25 2021年に廃止された日高本線に乗りました⑥
※2019年6月撮影
トップ画像は、サラブレッドの牧場が広がる中にあるJR北海道日高本線の絵笛(えふえ)駅。
残念ながら日高本線の鵡川~様似間は、2021年(令和3年)4月に廃止されてしまいました。鵡川駅は日高本線の終点になり、汐見駅から様似駅までの全ての駅が廃止されました。
筆者は、初めて青春18きっぷで北海道の鉄道に乗りに行った2014年(平成26年)3月、日高本線に乗って終点の様似駅まで行きました。
※2014年3月撮影
もちろん、翌年、高波によって鵡川~様似間が不通になることなど夢想だにしていませんから、駅の写真など丁寧に撮っていません。
改めて2019年(令和元年)6月に北海道に行きレンタカーーで休止していた日高本線の大狩部駅から様似駅までを撮影しました。汐見駅~厚賀駅はその時は撮影しませんでした。
2014年3月に見た大狩部駅が強烈な印象だったので、駅に行ってみたいと思ったのです。
※2019年6月撮影
【鉄の余談】では、2回の日高本線の旅の写真を用いて廃止された日高本線の駅を記録しています。今回は、とても美しい駅名「絵笛(えふえ)」からです。
錆びた線路に単式ホームの絵笛駅。奥が苫小牧方面です。ホーム右下の待合所は、少し傾斜している様に見えます。
※2019年6月撮影
ホーム、駅名標と下の待合所。奥は様似方面です。
※2019年6月撮影
駅名標。
※2019年6月撮影
駅は、1958年(昭和33年)に開業。最初から無人駅でした。上記の様に2015年の鉄道休止後、2021年に駅は廃止されています。
ホーム北側に広大なサラブレッドの牧場が広がっています。2014年3月に鉄道で来た時は、馬たちがいました。
※2019年6月撮影
国道235号線から浦河駅が見えました。絵笛駅からの駅間は、5.2km。絵笛駅と違って、浦河の大きな町の中に駅がありました。
※2019年6月撮影
駅に渡る跨線橋と浦河駅のホーム、木造駅舎。
※2019年6月撮影
跨線橋でホームに渡って駅舎。
※2019年6月撮影
駅名標。
※2019年6月撮影
浦河駅は、1935年(昭和10年)開業。1986年までは列車交換可能な駅でした。2021年駅は廃止。
広い駅前広場から駅舎正面。
※2019年6月撮影
開業時からの木造駅舎です。
※2019年6月撮影
待合室。廃止される前日までみどりの窓口がありました。
※2019年6月撮影
跨線橋は、本来、撤去された島式ホームに渡るために作られました。ホーム撤去後、跨線橋は浦河町に譲渡、国道側に延長され自由通路になっています。構内は広いですね。
※2019年6月撮影
浦河駅から2.1kmと短い駅間で東町駅です。駅は、ちょっと探し難い場所にありました。左に別棟のトイレ。右奥、民家の間に青い海が見えています。海が近いのです。
※2019年6月撮影
駅出入口に待合所の建物があります。何だか住宅みたいな雰囲気です。
※2019年6月撮影
単式ホーム、奥が苫小牧方面です。民家の様な待合所。
※2019年6月撮影
駅名標。
※2019年6月撮影
1977年(昭和52年)に仮乗降場として設置された新しい駅です。国鉄分割民営化で1987年(昭和62年)JR北海道に継承されて駅に昇格しました。しかし2021年廃駅。
荻伏駅舎にイラストを描いた美術部のある浦河高等学校が駅の北にあります。日本赤十字社浦河赤十字病院と併設の看護専門学校がその西隣。駅の東には職業訓練高もあります。
様似方面は海が見えます。あらあら、線路が砂に埋まっています。
※2019年6月撮影
ホームの端から見ると、線路は夏草の中に消えています・・・。海が近いなぁ。
※2019年6月撮影
次回に続きます。
(文・写真) 住田至朗
※過去の写真はライター住田がプライベートで旅をした時のスナップ写真です。
※『JR路線大全 北陸・信越本線』(天夢人/2023)『国鉄の基礎知識』(創元社/2011)『停留場変遷大事典』(JTB/1998)『JR全駅・全車両基地』(週間朝日百科/60巻)『北海道 駅名の起源』(日本国有鉄道北海道総局/1973年)他を参照しています。
※鉄道、駅などは鉄道会社、利用者の皆様のおかげで撮影させていただいています。ありがとうございました。