温室内にはメリーゴーランドをイメージしたバラのオブジェが(筆者撮影)

鉄道会社のレジャー事業で定番の一つが動植物園。京成グループの京成バラ園芸が運営する千葉県八千代市の京成バラ園では、秋バラ約1000品種、およそ7000株が今が盛りと咲き競っている。

京成バラ園芸は1959年に会社設立。京成は長く千葉県習志野市の谷津遊園で京成バラ園を運営しており、八千代市の八千代営業所は長く育種を中心に手がけてきた。

1982年末に谷津遊園が閉園(現在もバラ園は継続)。谷津の施設名を引き継いだ八千代市のバラ園はショップ、レストラン、イベントスペースなどを整備した上で、〝バラのテーマパーク〟がコンセプトの複合施設として1999年3月にリニューアルオープンした。

約3万平方メートルの園内では約1600品種、およそ1万株のバラが育種され、新種の開発にも熱心。私鉄系バラ園では、京阪グループの京阪園芸ガーデナーズパーク(大阪府枚方市)と双璧をなす。

2025年秋の京成バラ園、夏の猛暑の影響が心配されたが、スタッフの水やりや肥料の工夫で例年通りに開花。秋は春より香りが芳じゅんで、花が長持ちするのが特徴だ。

今秋の新作では「アリスの初恋」がいち推し。枝先にはグラデーション状に色味を増すピンク色の花がつく。イギリス童話の名作「不思議の国のアリス」が命名の由来という。

今週末の三連休最終日、2025年11月24日まで秋のイベント「ローズフルバケーション」を開催。女王がバラの庭園に隠した招待状を見付けた来園者をティーパーティーに招くなど、晩秋の1日を楽しく過ごす催しが用意される。

最寄り駅は、京成八千代台または東葉高速鉄道八千代緑が丘で、両駅から東洋バス。チケットなどの詳細は京成バラ園のホームページで。

記事:上里夏生

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