自然災害に鉄道は負けない! 「令和2年7月豪雨」で大規模に被災、約6年間にわたって区間運休か続く熊本県のくま川鉄道(くま鉄)から全線運転再開のニュースが発信された。全通予定日は2026年9月20日。

くま鉄は、大正年間に開業した国鉄湯前線がルーツ。特定地方交通線に指定されて、地元出資の第三セクター鉄道に移管、JR発足後の1989年10月に運行を始めた。路線は人吉温泉~湯前(24.8キロ)。

2020年7月豪雨では、実質2日間で平年の7月1カ月分の雨量を観測。特に被害が大きかったのが起点の人吉温泉駅で、線路は冠水し車両も5両すべてがエンジンまで水に浸かった。

その後、肥後西村以東は復旧。運転を再開したものの、被害の大きかった人吉温泉~肥後西村間(5.8キロ)は列車運転できない状態が続いていた。

2021年11月の部分運転再開セレモニー=湯前駅=(画像・くま川鉄道)

くま鉄は全線再開に合わせて、2駅の駅名を改称する。川村は浸水対策で場所を移すことから、移転先に縁のある名称を採り入れた「相良十島(さがらとしま)」に変更。東多良木は以前から要望のあった「多良木青蓮寺(たらぎしょうれんじ)」に改める。

全線運転再開に当たり、くま鉄は「全通はゴールでなく、新しいくま川鉄道の歴史の始まり。これからも地域に愛される鉄道としてまい進していく」のコメントを発表。地域の足として利用促進に努める企業姿勢を示した。

TOP画像:JR九州のD&S列車でおなじみの水戸岡鋭治さんがデザインしたくま鉄の観光列車「田園のシンフォニー」が全通をアピール(画像・くま川鉄道)

記事:上里夏生

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