青春18きっぷの旅(鉄道チャンネル版 豚鉄篇⑪)
8月5日金曜日。昨夜、初めて難波という街に泊まった。出身は大阪だが阪神間なのでこちらに来た事がほとんどない。何というのか、華々しくゴチャゴチャした雰囲気。気取った人の顰蹙を買いそうな楽しさ、とでも言おうか。
8時前に南海難波駅に行って8:52発の「こうや1号」の切符を買う。高野山までの乗車券と指定券で2040円。
昨日は和歌山市駅で食べた南海そば。これが今朝の朝食。
夏メニュいー「わさび昆布オクラそば」450円。
「こうや1号」は南海31000系電車。
定刻になり、スルスルと走り出す。普通に大阪の街を滑る様に走って行く。それが突然、橋本を越えた辺りから雰囲気が激変するのである。
イキナリ山岳路線になるのだ。
車掌さんが車両を紹介する時にズーム・カーと言っていた。何の事かヨク分からないが、ズームカーは高野下駅から終点の極楽橋まで、何と50‰の急勾配を登り、半径100m以下という急カーヴを左右に抜け、ゆっくりと時速33kmで進んで行く。
流石に「日本登山鉄道‰会」の会員「南海」だけのことはある。箱根登山鉄道の80‰や大井川鐵道のアプト式 90‰を別にすれば日本の鉄道で最も急な勾配である。他の会員は神戸電鉄(50‰)富士急行(40‰)叡山鉄道(50‰)。
10:01極楽橋に着く。駅の手前に極楽橋があった。
乗ってきた「こうや1号」。
ケーブルカー乗り場、平日だが観光客が多い。ご老体が目立つ。皆さん凄く元気。戦後日本の繁栄を築いた先輩たちだ。後輩は大人しく最後に乗車。
10:09 ケーブルカーは発車。音もなく急斜面を上がって行く。後方視界。つまり下を見ている。
真ん中辺りで下りとすれ違う。山側というか上側が見えている。歪んで見えるが、実際にこの形なのだ。後ほど反対の下側も写しているので見比べられたい。
10:14 高野山駅に到着。
全員がソソクサと観光バスに乗って何処かへ行ってしまった。ホントにあっという間に人が消えた。
高野山駅。立派だ。筆者が立っている部分にバス乗り場がある。ほとんど駅スタッフしか人は居ない
駅の二階に展望室があった。しかし、霞がかかった様で遠くは見えない。
10:51の極楽橋行に乗る。空いている。これが最上部から見た車内。
ケーブルカーに乗務している運転士とこの制御室でコントロールしている人との指示関係がイマイチ分からない。上の人は、通常の運転士がやる確認動作をしていた。
またもやスルスルと音も無く下り始めた。
ロープウェイは絶景だがケーブルカーにはまた違った景色がある。
今度は上りとすれ違う。こちらは下側。こちらは歪んでいる様には見えない。
10:56 極楽橋に下り立つ。
11:59発の「天空」が既に入線している。
横には「こうや」。
早速、写真を撮る。乗客が誰も居ないので良いチャンスだ。
ZOOM CARの表記、2258は車両番号(形式称号)だ。誇らしげに50‰と描かれている。
指定席の車内。
さて、こちらが「戦国BASARA 真田幸村伝」ラッピング。
筆者はゲームをしないので分からないのだが、女子に人気があるというのも納得のキャラ。個人的にはどこかしら宝塚っぽいという印象。
猿飛佐助が登場。
先頭部分横から。
先頭部分。ホームの端なのでこれ以上引いて撮れない。
車内。
まだ12:56までカナリ時間があるので極楽橋まで散歩することにした。空腹だが店も何もないし。駅から極楽橋までは歩いて5分ちょっと。
坂を登ると、ちょうどトンネルから出てきた列車がホームに入るところが見える。まずは「こうや」が来た。30000系だ。
今度は橋本行の普通列車が駅を出発した。
キリががないので駅に戻る。さっき到着した30000系と今朝乗ってきた31000系の「こうや」が並んでいる。
ようやく時間になり「天空」が橋本に向かう。11:59発。複雑なポイント。
きついカーヴを下ってゆく。
山の景色が広がる。
これは何? 建設中の橋に見えたが、実際に橋を作る現場を見た経験が無いので分からない。それにしても橋脚の部分が細かすぎる?
「天空」は九度山駅、
学文路駅に停車する。
橋本に12:36に着いた。JR和歌山線に乗り換える。駅舎には仲良く南海とJRのマーク。
何故かマコトちゃんの像がある。
ここにも「戦国BASARA」
両社の駅名標。
ここも飲食店がない。ここからは青春18きっぷでひたすら大垣を目指す。
13:07発の和歌山線快速奈良行が来た。
懐かしい105系だ。
14:38 久宝寺で大和路快速に乗り換える。14:45発の大阪行だ。待っていると向かいのホームに懐かしい200系。
15:08 大阪に到着。22分の乗継待ちがあったが駅ソバが無い。kioskも工事中とかで閉まっている。小洒落たカフェが並んでいたが時間のない時には用がない。
ものすごい人混みで荷物を持って素早く移動も出来ず、弁当すら見つけられなかったが、15:30に乗ったJR京都線新快速米原経由敦賀行は朝のラッシュ並みに混んでいて座るどころでは無かった。これでは弁当などとても食べる事など不可能だ。
しかし、南海難波の駅ソバを食べたのが8時過ぎなので8時間近く食べていない。スケジュールの立て方に欠陥があるのだろうか。
ま、餓死はしない程度にデブなので大丈夫。
近江八幡辺りで座る事が出来た。しかし空腹だ。考えてみたら米原には駅ソバがあるダケだ。もうちょっとガッツのあるラーメンか何かが食べたくなって、16:47に彦根で突然下車。
こーいう時、青春18きっぷは便利だね。しかし彦根の駅前にラーメン屋が存在しない! 全国色々行っているが駅前に飲食店が並んでいて、ラーメン屋が無い、というのも滅多にない。
かつて草津駅で食べた近江ちゃんぽんの店があったので、そこで近江ちゃんぽんを食べた。
17:31の琵琶湖線米原行で17:37に米原。東海道本線の大垣行は17:46発で大垣着18:17。
その後北口側のホテルにチェックインしたのが18時半。コンビニに食料を仕入れに行った。それから、こうして本日のコラムを書いている。書き終えたら風呂に入って夜食。
今日、次回は各駅停車で橋本〜極楽橋間を往復したい、と思った。青春18きっぷのクセが抜けないのか、各駅に停まって行きたいと感じてしまうのだ。
明日は東京の自宅に帰る。樽見鉄道と養老鉄道の未乗部分、さらに天竜浜名湖鉄道に乗って22時を回る頃には自宅に着きたいな。