公表前だから具体的なことは記せないけど、鉄道の分野にもいよいよCAE(Computer Aided Engineering)を取り入れる事例がちょこちょこ出てる。

開発・設計・試行・耐性試験などなど、あらゆるフェーズをすべてコンピュータシミュレーションで一貫して行い、リアルな試作品をできるかぎりつくらないで、高品質な製品化をめざす流れで、各種部品からモジュール、車体までにおよぶ。

意外な例だと、音。

京急にドレミファがあったように、いまは「これが東洋電機製造が○年に製造した○○○の釣りかけ台車に入れた型番○○○のモーターの音」という感じで、自在に音をつくれて、10種類も1000種類もコンピュータシミュレーションでつくって、複数の開発者が同時に聴き比べることもできる。

開発者たちは「ああ、この音いいね。ちょっと数値みせて」っていう感じで、音の心地よさ、環境性、共鳴性から、人がみえない・感じられないレベルまで、すべて数値化されて比較検討できる。

いま、車内に入ってくるクルマのエンジン音が、こうしたシミュレーションでテストされて、ユーザに官能的に聞こえてくるように音をつくってるのと同じように、鉄道のモーター音や駆動音、制動音をつくることもできる。

そんな鉄道分野のサウンドチューニングに関心を示している企業も、実際にいる。