東京駅5、6番ホームを点検する四足歩行ロボット(画像:JR東日本ビルテック)

深刻化する鉄道業界の人材不足解消策の一つとして、JR東日本グループは産業用ロボットの世界でトレンドになっている、四足歩行ロボットの導入を構想している。

JR東日本グループで施設管理を担当するJR東日本ビルテック(BT)は2025年9月から、東京駅での実証実験をスタート。ロボ犬のように見えるロボットは、階段や段差があっても乗り越え、自立走行しながら通路や設備の状態を記録する。

東京都江東区に本社を置く、2012年創業の技術系スタートアップTechShare(テックシェア)と共同で、鉄道駅へのロボット採用を考案した。人とロボットが協働しながら駅の維持管理を効率化するとともに、将来的には設備異常の早期発見や点検業務の省力化を目指している。

【参考】
JR東日本の「未来の鉄道戦略」 AI活用や自動運転、ウォークスルー改札など新技術を活用!2027年度までにコスト1000億円削減も
https://tetsudo-ch.com/13016047.html

具体的には、BTやテックシェアは駅施設の構造が四足歩行ロボットの自立走行に適することを見抜き、「車輪型のロボットでは困難な階段や段差も、四足なら移動できる」として実証実験に着手した。

実験に使用するロボットは、下半身部分の歩行ユニットに、テックシェアの制御ユニットを組み合わせ、可視光カメラや360度カメラ、空間内での物体の位置を3次元的に測定できるセンサーを搭載する。

ホームやコンコースを巡回する場面では、点検予定経路を事前に記憶させて歩行させることで、目視では難しい高精度データの取得が可能になる。

実験メニューでは、より多くのデータを収集して点検精度を高める。BTは東京駅以外の複数駅でも実験の予定で、第1期の期間として2026年3月までの本年度末を予定する。さらに今後は、首都圏駅を中心に幅広い展開を検討している。

点検経路など遠隔操作設定は画面操作で行う(画像:JR東日本ビルテック)

記事:上里夏生

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