2019年7月17日、JR西日本とJR東日本はそれぞれせとうちエリア、新潟市内で「観光型MaaS」の実証実験を行うと発表した。

せとうちエリア

JR西日本は瀬戸内エリアの観光誘客拡大に向けて、出発地から目的地までの鉄道、現地での船舶やバスタクシーレンタカー(レンタサイクルやカーシェアリングも含む)などの交通機関をシームレスに検索・予約・決済することの出来る統合型サービス「観光型MaaS」の実証実験を行う。

JR西日本は「JR西日本グループ中期経営計画2022」にて、グループ共通戦略の一環として、地域と一体となった価値向上を掲げており、今回の実証実験はその具体的な施策の一つと見られる。

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実施期間は2019年10月~2020年3月まで。せとうち広島ディスティネーションキャンペーン プレキャンペーンに合わせて実施される。出発エリアは日本国内全域だが、出発地から目的地までの列車の予約は、JR西日本インターネット予約サービス「e5489」(いいごよやく)の対象エリアに限る。到着エリアは広島県東部を中心としたエリア(下記画像のピンク色で囲われた部分、画像:JR西日本)。

実証実験に使用されるアプリには「行程作成(スケジューラー)」機能が実装される。立ち寄り地を順次登録していきながら観光コンテンツ・飲食店・宿泊施設を選択し、それに合わせてルート検索結果が表示される仕組みだ。

※画像 JR西日本

交通機関についてはアプリ上に表示されたアイコンから連携先の予約サイトへ遷移し、予約・決済等を行う。デジタルフリーパスはアプリ上で予約・決済が可能。


※画像 JR西日本

新潟市内

JR東日本は「新潟県・庄内エリア デスティネーションキャンペーン」期間にあわせて観光型MaaSの実証実験を行う。


※画像 JR東日本

対象エリアは新潟市内。「新潟県・庄内エリア デスティネーションキャンペーン」期間となる2019年10月~12月にかけて実施する。現在は新潟交通株式会社や新潟市と協力しての取組となっているが、連携先は今後も拡大する予定だ。

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JR東日本は伊豆エリアを対象とした「観光型MaaS」も実施しており、今年2019年5月には仙台圏の観光型MaaS構築に向け、宮城県・仙台市との連携を発表した。

※記事タイトルと見出しを修正しました。(2019/7/19)
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