新幹線N700系などの台車の検査・修繕を行う、JR東海 大阪台車検査車両所(大阪府摂津市)で新たな設備が動き出している。

大阪台車検査車両所の台車検修庫内の約180平米のスペースに出現したのが、新設備「S-sense」(エッセンス)。

大阪台車検査車両所 S-sense は、廃車車両の部品などを使い、台車の不具合や作業に潜む危険を体感できる施設で、作業本質エリア(運転事故防止)と安全本質エリア(労働災害防止)の2つのエリアで構成されている。

作業本質エリア(運転事故防止)では、ルールや基本動作を遵守しなかった場合に発生する現象を実際の部品で再現。

たとえばWN継手取付不良体感装置では、廃車車両の台車の内部が見えるようにカットされ、受講者が車軸を回すことができ、WN継手の取付不良によって、歯車装置と車軸が円滑に回らなくなることを体感できる。

安全本質エリア(労働災害防止)では、機械等での狭さくや重量物が落下する状況を実際の部品で再現し、作業に潜む危険を体感できる。

ここでは約300kgの車輪を吊り上げるさいに、吊り具の掛かり方が浅い場合に、少しの衝撃で車輪が落下するようすを再現し、車輪が落下した際の恐ろしさを体感できる。

こうした設備は、事故の発生を防止すべく、不具合が発生するプロセスを可視化することで、ルールや基本動作が重要なことについての社員の理解を深める取り組みのなかの一環という。

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