建築限界検査とトンネル特別全般検査をDX! 首都高技術をリースし20年に1回の検査日程&コストも大幅削減、東急電鉄 工務部 実走行計測動画

2021.09.26

首都高速道路で活躍する黄色いパトロールカーによる道路計測機器「インフラドクター」を、東急電鉄工務部の保線車両に載せて、トンネル特別全般検査や建築限界検査が、期間限定で行われている。

◆道路維持管理インフラドクターの鉄道版を東急電鉄が大手民鉄で初めて実用化、鉄道保守業務を DX化 高度化(前回概説記事)
https://tetsudo-ch.com/11760525.html

動画↓↓↓は、東急電鉄 東横線・目黒線・多摩川線が接する多摩川駅付近を走行計測中の光景。

鉄道側のルールで30km/h以下で走っている姿や、黒い作業服の首都高技術スタッフ、オレンジ色の作業服の東急電鉄 工務部スタッフの姿がみえる。

20年に1回行う検査を首都高技術の最新システムをリースして実施

建築限界は、列車の動揺や線路線形などを考慮し設定した、標識や建物などを設けてはならない空間。建築限界検査は、この建築限界枠を侵している施設などがないか定期的に定点計測する検査のひとつ。

今回の鉄道版インフラドクターで取得する3次元点群データを活用し、人手による定点計測を機械による全面計測に転換し、建築限界枠との離隔を確認することで、鉄道の安全・安定輸送を確保する。

また、トンネル特別全般検査は、20年に1回実施するトンネル詳細検査。

夜間作業にて軌道内に足場を組み立て、高所を含めたすべての部位を技術者が近接目視で検査を実施し、異常が疑われる箇所は、打音などの調査を実施している。その検査結果は、今後の維持管理計画に活用するため変状展開図を毎回作成している。

この検査も、鉄道版インフラドクターを導入することで、近接目視と同等の検査実施が可能になり、軌道内への足場組み立て回数の削減につなげる。

さらに3次元点群データや全方位動画などを合わせて活用することで、近接目視だけでは検査が難しい構造物全体の変形を調査し、異常が疑われる箇所を抽出するなど、検査の高度化・DX化が図れる。

画像↓↓↓は従来の作業風景。技術者による近接目視で検査を実施しているときのワンシーン。

DX化で検査日数や検査コストを大幅削減

東急電鉄は、首都高の道路維持管理システム インフラドクター をリースし、9月7日から東急多摩川線・池上線で、9月21日から東横線・目黒線で、10月16日から田園都市線・大井町線で建築限界検査・トンネル特別全般検査(トンネル13箇所・約2.9km)を実施。

このインフラドクターを期間限定で導入することで、従来の近接目視点検に比べ、現場での検査日数は15日から3日へと約8割減、検査コストは約4割減を実現。

また、検査精度のバラつき解消、技術継承の促進、台帳検索等の事務作業の効率化、次回検査の作業効率化なども実現した。

画像:東急電鉄・首都高技術・鉄道チャンネル
記事:鉄道チャンネル(https://tetsudo-ch.com/


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