富山県の多彩な昆布料理

富山県のローカルフードに、海苔ではなく「とろろ昆布」を巻いたおにぎりがある。県外人は驚く。とはいえ昆布にぎりはまだ序の口で、昆布巻きかまぼこや昆布締めなど、昆布を使った料理には様々なものがある。

寿司を例に見てみよう。写真はJR本州三社と北陸三県誘客促進連携協議会による北陸観光キャンペーン、「Japanese Beauty Hokuriku」の取材で訪れた富山湾鮨「写楽」のお寿司だ(※)。

地元食材をふんだんに使用した提供メニュー。写真左上は富山名物「白えび」のてんぷら。「富山湾鮨セットクーポン」については後述

寿司を並べた白いお皿の中央からやや右下に、二つの軍艦巻きに挟まれるように「ます寿し風のバッテラ」が写る。酢で締めたますを型で押して、最後にぐるっと昆布で巻いている。

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軍艦の向こうに見える鮮やかな赤身の寿司が「カジキマグロの昆布締め」だ。カジキマグロを昆布で締めると、中の水が抜けてそのぶん昆布の味が染みてちょうどいい食感になる。富山県ではポピュラーだが、他の地方ではなかなか出会えない。

富山県の名物といえばどうしても「ます寿し」や氷見の「寒ぶり」を思い浮かべてしまうが、現地に行けば様々な料理に自然と溶け込む昆布の存在に気付かされる。その裏側に、かつて北陸の繁栄を支えた北前船の存在がある、というわけだ。

※「写楽」で提供されたお寿司は、「富山湾鮨セットクーポン」(3,500円)でいただいたものです。これは対象店舗で使用することで新鮮な富山湾鮨10貫に汁物やプラスアルファの逸品が付くというもので、提供されるメニューは店舗や時期によって異なります。販売期間や事前予約特典等の詳細は、観光予約サイト「VISIT 富山県」でご確認ください。