北海道の短い夏を彩る「ラベンダー」。富良野エリアは毎年多くの観光客で賑わいを見せますが、今夏は混雑を避けてゆったりと絶景を楽しめる特別なプランが登場しました。株式会社ダイブが運営するグランピング施設「ザランタン芦別」と、富良野を代表する観光農園「ファーム富田」が提携し、宿泊者限定で「ラベンダーバス」無料乗車券付きプランの販売を開始しています。

国鉄カレンダーをきっかけに全国に名を馳せたファーム富田の歴史や、ノロッコ号のみが停車する「ラベンダー畑駅」など、鉄道や旅行ファンにとっても見逃せないスポット。今回は、観光と滞在を分散化させることで新たな価値を生み出す本取り組みと、ファーム富田の奥深い魅力に迫ります。

混雑を避けた「朝の没入型ラベンダー体験」

「ザランタン芦別」の施設(イメージ)

ザランタン芦別は、富良野から車で約40分の立地にあり、星空や自然を満喫できるグランピング施設です。今回の提携プランでは、2026年6月20日~7月20日までの期間限定で、ファーム富田が夏季のみ開園する「ラベンダーイースト」の「ラベンダーバス」無料乗車券が宿泊者に提供されます。

特典は1日5枚限定の先着順。ラベンダーイーストはファーム富田本園から車で数分の場所に位置し、日本最大級の広さを誇る拡張エリアです。ラベンダーバスはトラクターが客車を引く人気アクティビティで、窓のない開放的な車内から風に揺れる紫の絨毯と濃厚な香りを楽しめます。日中の混雑を避けた朝のゆったりとした時間帯に観光することで、富良野の新たな魅力を発見できる画期的な取り組みといえるでしょう。

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国鉄カレンダーから始まったファーム富田の軌跡

ファーム富田の歴史は、1903年に初代・富田徳馬氏が中富良野原野を開拓したことから始まります。1952年にラベンダー栽培が本格化し、一時は富良野地方全体で盛んに生産されていましたが、貿易自由化による安価な輸入香料の台頭で多くの農家が栽培を断念しました。

そんな苦境を救ったのが「鉄道」でした。1976年、国鉄のカレンダーにファーム富田のラベンダー畑が採用されたことで、全国から旅行者が訪れるようになったのです。その後、香料作物としての限界を感じながらも、ポプリやサシエの販売、さらには独自の蒸留技術による香水「フラノ」の製造へと発展を遂げました。

ファーム富田へのアクセスには、JR富良野線の臨時駅「ラベンダー畑駅」が欠かせません。この駅は観光列車「富良野・美瑛ノロッコ号」のみが停車する特別な駅です(例えば、旭川 10:00発⇒ラベンダー畑 11:15着など)。ノロッコ号の車窓から景色を楽しみ、駅から徒歩7分で絶景へアプローチできるルートは、鉄道ファンのみならず多くの旅行者に愛されてきました。

【参考】富良野・美瑛ノロッコ号が今年で引退【2026夏 ラストラン】28年の歴史に幕を閉じる運行ダイヤ・お得なきっぷ、富良野からの周遊バスも(※2026年6月掲載)
https://tetsudo-ch.com/13030083.html

ノロッコ号を利用したスローな鉄道旅と、芦別での豊かなグランピング体験。これらを組み合わせることで、夏の北海道旅行はさらに奥深く、満足度の高いものになりそうです。

富良野の絶景と芦別の自然を存分に味わえる今回の提携プラン。国鉄カレンダーが繋いだファーム富田の歴史に思いを馳せながら、ラベンダーの香りに包まれる極上の朝を迎えてみてはいかがでしょうか。

(画像:株式会社ダイブ、ファーム富田)

鉄道チャンネル編集部
(旅と週末おでかけ!鉄道チャンネル)

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