2026年8月28日、150年以上の歴史を持つ日本最古の博物館「東京国立博物館(通称:トーハク)」東洋館別棟に、新たなレストランとカフェがオープンします。上野エリアは常に観光客で賑わいますが、博物館内にあるミュージアムカフェは、静かに自分時間を過ごせる穴場スポット。利用には博物館の入館料が必要となりますが、喧騒から離れて緑豊かな空間で上質な和食やスイーツを味わえるため、大人のお出かけ先として非常に魅力的です。本記事では、オープンに先駆けて開催された先行お披露目会の試食レポートとともに、必食の絶品メニュー、広大な館内の見どころ、そして上野駅から御徒町にかけての周辺散策スポットまでを詳しく解説します。

メインダイニング「THE RESTAURANT 東京国立博物館」

東洋館別棟1階の「THE RESTAURANT 東京国立博物館」外観

2026年8月28日(金)に東洋館別棟1階にオープンする「THE RESTAURANT 東京国立博物館」は、日本の歴史と文化が息づく場所で、洗練された日本の食文化を味わえるメインダイニングです。器・空間・サービスのすべてが鑑賞の余韻を引き立ててくれます。

格天井と盆栽が和の趣を感じさせるモダンな店内

施設内は多言語メニュー(日本語・英語・簡体字・繁体字・韓国語)の完備や、ベジタリアン・ヴィーガン・食物アレルギーへの対応、ベビーカーや車椅子でも快適に過ごせるバリアフリー設計など、あらゆる来館者に配慮されたおもてなしが整えられています。

緑に囲まれた明るく開放的な空間

イチ押しのメニューを紹介!

「東博御膳」

お造りや天ぷらの盛り合わせ、銀鱈の西京焼や赤巻きかまぼこ、卵焼き、季節の炊き合わせに甘味まで付いた「東博御膳」3,800円

THE RESTAURANTの看板メニュー「東博御膳」。旬の恵みを美しい一膳に凝縮しており、繊細な出汁の味わいと見た目の華やかさが鑑賞後の高揚感に優しく寄り添います。

「精進御膳」(ヴィーガン対応)

野菜や湯葉巻の天ぷらや胡麻豆腐、彩野菜のマリネ、がんもと野菜の炊き合わせ、湯葉の鼈甲餡かけ、里芋の照り焼きと梅花蓮根といった野菜や大豆を原料とした品々に柚子餡入りの笹巻生麩が付いた「精進御膳」3,500円

「精進御膳」は動物性食材を使わず、素材本来の滋味を静かに引き出した一品。丁寧にしつらえられた料理は、心身ともに満たされる深い味わいです。「東博御膳」「精進御膳」ともに、ご飯は富山県産米「富富富」を使用しています。

「東博カツサンド」

「東博カツサンド」1,500円

「東博カツサンド」は富山県産ポークの厚切りカツにスパイシーな特製ソースをしみ込ませ、やわらかなパンで挟んだ満足感あふれる一品。贅沢な厚みで食べ応えがありながらも上品な仕上がりです。

お土産にも最適な「東博カツサンド」

東博カツサンドは冷めてもやわらかで美味しく、テイクアウトも可能。トーハク土産にぴったりです!

伝統×革新をテーマとした「ワイン」

ワインはグラス1,100円~1,300円

ヨーロッパとアメリカのワインを核として「伝統と革新」をテーマにセレクト。「エヴィダンス」(写真中央)はシャンパーニュ境界からわずか600メートル、ブルゴーニュ最北の畑で造られた、限りなくシャンパーニュに近いスパークリングワイン。両端のオーストリア・「ミュンツェンリーダー」はTHE RESTAURANTのハウスワインとして仕入れたワイン。シャルドネとピノノアールを揃えています。100年以上の歴史をもつ「1924」はアメリカ合衆国で施行された「禁酒法」の時代、密かに造られていたワインをもとにしたユニークなワイン。樽熟成による濃厚な味わいが特徴です。

「どら焼きと抹茶アイス」

「どら焼きと抹茶アイス」1,000円

THE RESTAURANTでは甘味も楽しむことができます。なかでもおすすめは、どら焼きの名店がひしめき合う上野らしい逸品「どら焼きと抹茶アイス」。ふんわりとしたどら焼きで抹茶アイスと粒あん、生クリームを挟んでいちごを添えた、間違いのない味です。

開放的な空間で気軽に立ち寄れる「ガーデンカフェ」

カフェスタンド「ガーデンカフェ」

東洋館別棟1階前に同日にオープンする「ガーデンカフェ」は、トーハクの開放的な敷地空間に溶け込むカフェスタンドです。展示を巡る途中の一息や、散策の行き帰りにふらりと立ち寄ることができます。

購入したフードやドリンクは、カフェスタンド前に設けられたテラスで味わっても、持ち帰ってもOK(アルコール類を除く)

イチ押しのメニューを紹介!

オレンジを丸ごと2個分使った「丸ごと生絞りジュース」

見た目のインパクト抜群の「丸ごと生絞りジュース」。取材時はオレンジのみでしたが、今後は季節の果物も取り入れていく予定とのこと。

「丸ごと生絞りジュース」800円と「トリュフ風味のフライドポテト」700円

濃厚な「ソフトクリーム」「宇治抹茶かけソフトクリーム」は、店舗のモダンな雰囲気に合わせて炭を練り込んだ黒いコーンで提供。スパークリングワインやおつまみにぴったりな「季節のカプレーゼ」「トリュフ風味のフライドポテト」、レストランで提供されている「東博カツサンド」も手軽に味わうことができ、青空の下で心地よい風を感じながらカフェタイムを楽しめます。

日本の美意識に触れる「鮨会席 おく乃」

「鮨会席 おく乃」(画像:東京国立博物館/オークス)

2026年9月30日(水)には、法隆寺宝物館1階に「鮨会席 おく乃」がオープンする予定です。

「鮨会席 おく乃」料理イメージ(画像:東京国立博物館/オークス)

四季折々の恵みと熟練の技が織りなす極上の料理を通して、日本に息づく美意識とおもてなしの心に触れられる特別な空間となります。オープンは少し先ですが、今から楽しみですね。

上野エリア各線から好アクセス!東京国立博物館への行き方

JR上野駅公園口

東京国立博物館(東洋館別棟1階)は、上野駅周辺の各路線から徒歩圏内でアプローチできます。JR線上野駅(公園口)・鶯谷駅から徒歩約10分東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、東京メトロ千代田線根津駅、京成線京成上野駅からそれぞれ、徒歩約15分です。

京成線京成上野駅

敷地面積は東京ドーム約2.2倍!「東京国立博物館」の見どころ

東京国立博物館入口。訪問時は月曜日のため閉館していましたが、9月6日(日)まで平成館で、弘法大師生誕1250年記念 特別展「空海と真言の名宝」を開催しています

明治5年(1872年)に文部省博物局が最初の博覧会を開催した際に誕生した東京国立博物館は、150年以上の歴史を誇る日本で最も古い博物館です。所蔵品は質・量ともに国内最大級で、敷地面積は東京ドームの約2.2倍にも及びます。広大な敷地内には個性豊かな6つの展示館が立ち並んでいます。

東京国立博物館内地図(画像:東京国立博物館/オークス)

本館
トーハクのメイン施設であり、数多くの日本美術を展示。建築家の渡辺仁氏が設計した建物は、コンクリート建築に瓦屋根をのせた和洋折衷の「帝冠様式」を代表する建築で、建物自体が重要文化財に指定されています。大理石が贅沢に使われたエントランスや優美な大時計、ガラス窓など空間そのものが見どころです。

平成館
1999年に開館。1階の考古展示室では旧石器時代からの土器や道具などが展示されており、日本の歴史の根底に触れることができます。

東洋館
中国、朝鮮半島、インド、エジプトなど、アジア近郊の美術や工芸、考古遺物を鑑賞でき、日本とは異なる文化の流れを感じることができます。

法隆寺宝物館
法隆寺から皇室に献納された宝物を展示。1999年に建て替えられた谷口吉生氏設計のモダンな建築は建築界でも高く評価されており、人工池と緑に囲まれた美しい空間に心が癒やされます。

表慶館
大正天皇のご成婚を記念して開館した明治末期の洋風建築。重要文化財に指定されており、華やかな外観を眺めるだけでも訪れる価値があります。

黒田記念館
近代日本洋画の巨匠・黒田清輝の作品を展示。こちらは入館無料となっており、チケットを購入しなくても気軽に立ち寄ることができます。

また、本館北側には四季の表情を楽しめる広大な日本庭園が広がり、のんびりと散策を楽しむことができます。

トーハク徒歩圏内のおすすめ散策スポット

鉄道の要衝である上野駅から御徒町駅にかけてのエリアは、直線距離にしてわずか約1.5キロというコンパクトな範囲に、日本を代表する文化施設、広大な自然、そして活気あふれる商店街が密集しています。 観光地としても、新幹線や在来線、地下鉄が入り交じる鉄道網も充実したエリアです。北側の歴史的建築物やアート空間で静かな時間を過ごし、南側へ下りながら自然の風景や活気あるマーケットの賑わいを体験。何度訪れても新しい発見があり、休日のお出かけにぴったりの散策コースです。

彫刻家の高村光雲が制作した、上野のシンボル「西郷隆盛像」

上野・御徒町エリアの魅力を満喫するなら、上野駅公園口からスタートし、国立西洋美術館東京国立博物館上野動物園不忍池・西郷隆盛像アメ横商店街御徒町駅の順で巡るルートがおすすめです。

不忍池と言えば蓮の花。8月下旬とあって見頃は過ぎていましたが、ピンク色の美しい花を見ることができました

各スポット間の移動自体は徒歩数分〜10分程度で、純粋な徒歩移動時間のみであれば約45分〜1時間程度(総距離約2.5キロ)となりますが、各文化施設や動物園の鑑賞、不忍池の散策、アメ横での買い物や食べ歩きを含めると、全体で約4時間〜半日(じっくり巡る場合は1日)の所要時間を見込んでおくとスムーズに回遊できます。

アメ横商店街。上野寄りの看板だけ、飴屋が多かった名残りで「アメヤ横丁」の表記になっています

東京国立博物館 レストラン&カフェ 施設概要

【全体情報】
住所:東京都台東区上野公園13-9
入館料:「THE RESTAURANT 東京国立博物館」「ガーデンカフェ」の利用には当日の東京国立博物館入館料が必要。(※高校生以下・18歳未満・70歳以上、障害者および介護者、キャンパスメンバーズ会員等は入館無料)
定休日:東京国立博物館の休館日に準ずる

■ THE RESTAURANT 東京国立博物館
オープン日:2026年8月28日(金)
場所:東洋館別棟1階
営業時間:10:30〜17:00(L.O. フード16:00、ドリンク16:30)
金曜・土曜の夜間開館日:10:30〜20:00(L.O. フード19:00、ドリンク19:30)
※翌月曜日が祝日・休日の場合は、日曜日も20:00まで営業

■ ガーデンカフェ
オープン日:2026年8月28日(金)
場所:東洋館別棟1階前
営業時間:9:30〜17:00
金曜・土曜の夜間開館日:9:30〜20:00
※翌月曜日が祝日・休日の場合は、日曜日も20:00まで営業。

■ 鮨会席 おく乃
オープン日:2026年9月30日(水)予定
場所:法隆寺宝物館1階
営業時間:
昼の部:11:00〜14:00(L.O. フード13:00、ドリンク13:30)
夜の部:17:00〜22:00(L.O. フード21:00、ドリンク21:30)
※17:00以降は予約がない場合営業なし

東京国立博物館に誕生した新たな食の空間は、単にお腹を満たすだけでなく、歴史ある美術品と向き合った後の心地よい緊張感を、優しくほどいてくれるような場所でした。今度の休日は、日本が誇る至宝の数々を目で楽しみ、上質な御膳を舌で味わう、そんな贅沢な「文化のフルコース」を体験しに、上野の森へお出かけしてみてはいかがでしょうか。

※本記事の掲載内容、価格は執筆時点の情報に基づき作成しています。最新情報は公式サイトなどでご確認ください。

文・写真:斎藤若菜

(旅と週末おでかけ!鉄道チャンネル)

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