確かにバーゲンプライスです

ネット上に「JR西日本30周年記念乗り放題きっぷ」のニュースが出回りましたから、簡単に中身の復習をします。その名前の通りJR西日本が30周年を記念して10月の土曜日と日曜日に限り新幹線も在来線特急も普通列車も1日乗り放題で使える特別な切符です。大人10、000円、大人と一緒なら、何とこどもは1、000円という大盤振る舞いです。JR西日本のインターネット予約サイト「e5489」から2週間前までに予約して購入するなどの手続きが必要ですが、いずれにしても激安です。確かに、JR東日本の大人の休日倶楽部パスなら4日間15、000円で同様に新幹線も在来線も乗り放題です。しかし、大人の休日倶楽部に入会するには年齢制限が有りますし「こども用」は存在しません。

始発の時点でJR西日本管内に居ないと意味がないですよね?

では、具体的にこの「JR西日本30周年記念乗り放題きっぷ」(以下「乗り放題きっぷ」と略します)をJR西日本管内に住んで居ない人間がどの様に活用できるか、考えてみましょう。まず1日乗り放題ですから、当然始発から終電まで使うことが最も有効な使い方になります。

JR東日本管内を起点とした場合、JR西日本管区と接するのは北陸新幹線の「上越妙高駅」になります。(JR東海管内ならば東海道本線の米原駅、関西本線の亀山駅になります。)東海道新幹線の場合は新大阪からがJR西日本管内です。

仮にコースを組んでみます

まずは乗り鉄コースです。深夜バスで安く富山まで行きます。東京を10月6日(金)の23:30発で富山に6:10着です。これで料金は6000円ですが、6700円出せば、新宿を23:15に出て、富山には10月7日(土)の5:40に着きます。これなら富山駅から06:12発の始発新幹線「つるぎ701号」で金沢駅着06:35、06:45発の「サンダーバード6号」に乗り換えて新大阪に09:18着、さらに新大阪から09:48発の「のぞみ155号」で新山口駅に11:47に到着。富山からここまで通常料金なら2万円以上かかります。ここからも鉄道旅を楽しみます。新山口で駅弁など買い込んで12:53発「スーパーおき4号」で益田まで山口線、そこから山陰本線で日本海側を延々と走ります。鳥取に18:16着。ここで18:40発「スーパーはくと14号」に乗り換えて21:04に大阪駅に着きます。新幹線と在来線特急に12時間42分揺られて富山から1385.6kmを旅しました。大阪からは、また深夜バスです。21:30梅田発のバスは新宿に5:55着で5800円です。「乗り放題きっぷ」の1万円を合わせて22、500円の鉄道乗り倒し、バス2泊というハードな旅でした。

では、同様に富山まで深夜バスで往復するプランで、博多で5時間半遊んで帰ってくるというのはいかがでしょうか。同様に10月7日(土)富山06:12発で新大阪に09:18に着きます。新大阪からは09:29発「のぞみ7号」で一気に博多に11:58着です。残念ながら「乗り放題きっぷ」ではJR九州管区は乗れませんが、ゆっくり博多をエンジョイして、17:33発「のぞみ56号」で20:01に新大阪、20:12発の「サンダーバード45号」で金沢に22:56。23:06発の新幹線「つるぎ734号」に乗り換えて富山に23:29に着きます。富山発23:55の深夜バスに乗れば新宿に06:25に帰ってきます。料金は行きよりも安くて4400円。トータル予算は21、100円です。ちなみに富山・博多を往復すると通常料金で4万4千円かかります。まぁ、東京から「のぞみ」で博多を往復しても46、300円(往復割引使わず)ですけれど。

もちろん、合理的には、東京を6日の深夜バスで出て梅田に早朝に着く便を使えば、より長時間をJR西日本管内で乗車時間に充てることができます。しかし、今回はJR西日本の管区のできるだけ広い範囲に乗車するというテーマで考えて見ました。