JR東海がきょう発表した「のぞみ12本ダイヤ」。

これは、素人な利用者からすれば、すごい! のひとことだよね。まだまだ東海道新幹線は進化するんだーって。

東京と新大阪の間、東海道新幹線の のぞみ は、これまで1時間10本ダイヤ が最強だった。1時間に最大10本、これが精一杯だった。

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きょうの発表では、車両をN700Aに、統一。統一させることで、1時間に12本。

来年の2020年の春には、1時間に最大12本、そう平均5分に1本の のぞみ を走らせるというダイヤ構成にすると。

だから、「いま乗ってる のぞみ のすぐ後ろは、5分の差をつけて同ペースで走る のぞみ がいる」っていうイメージ。

さらにすごいのは、その間に、ひかり や こだま といった中速、低速の列車が入り込んでいるという、ダイヤ設定。

ここまでは事実。ここから先は聞いた話の裏付けなしの妄想―――。

こういうことができるのは、定時に、トラブルなく、愚直に客を運ぶ。というJR東海の思想かも、じゃない?

新幹線の車両形式を統一させて、メンテナンスや保線の作業量と項目をコンパクトにして厳しくする。

在来線も同じ。JR東海の在来線は、多様性とは真反対の、画一的なつくり。見ばえはシンプルだけど、走りは的確。みたいな。

そこは、JR他社、民鉄と比べても、JR東海は独自のスタンスで輸送網を進化させている。よね。

で、思い出した。20年前、ある仕事の先輩から聞いた話。JRの関係者。

100系2階建て食堂車が消えた理由、諸説

諸説ある。諸説というよりも、いろいろな理由で、やめたと思う。

そのうえで、いちばん印象的な関係者のことばは、水。

食堂車には、大量の水がいる。調理にも洗浄にも、トイレにも。

この水が、画一的な走りをめざす東海道新幹線に、「いらね」ってなったらしいと。

理由は、荷重。

新幹線の線路は、16両編成1本が高速で通過できるように、もちろんできている。

でもその荷重許容量に対して、「食堂車だけが重いのは線路に負担がかかる」と。

16両編成の新幹線の指定席車両は、100系に食堂車がついたころは、あるていど均一に座席を配分できるようになっていた。

だから空いているときも、混んでいるときも、1編成の荷重バランスは、ほどほどとれていた。

でも、その中間にある食堂車だけ、いつも大量の水を積んで走るので、そこにごそっと荷重が大きかった。

それが線路に負担がかかるのと、ひいては高速化にむけたネガティブ要素になると……。

これも、食堂車をやめたい理由だったったんじゃないか、と。

そんな話を、聞いたことがある。

「高速化、所要時間の短縮で車内での食事がとおのいた」とかいわれているけど、もうひとつの説に、線路への負担があったんじゃないかと。

水……。座席配置システムで均一にできた編成荷重も、食堂車の水までは、およばなかった……。

―――まだまだ、どんどん進化する東海道新幹線。衝撃的なニュースに直面するたびに、こんなことを思う。