ゲームタイトル開発も販売も少数精鋭で一気通貫、これから日本ファルコムをめざす人たちへ_近藤季洋 代表が語る
7月20日にリリースされたスマホゲーム「イース6 オンライン」で、再び注目を集めているイースシリーズというアクションRPG。
1987年にPC-8800シリーズ (PC-88) むけに発売され、PCタイトルのほか、PS4やPSVita、PSP、Switchなどへも派生展開し、年代を超えて脈々と継承されているイースシリーズを手がけてきたのが、日本ファルコム。
その近藤季洋 代表取締役が、いちイースファンから日本ファルコムに入社し、イースシリーズ開発をリードしてきた道のり、むかしもいまも変わらないイース愛、そしてこの夏にリリースする「イースIX -Monstrum NOX-」(イース9)へと続いていくこれからについて、静かに熱く語ってくれた―――。
<第1回>
◆初作から受け継ぐイースの世界観、中学生時代の旅立ちからイース9への軌跡
https://tetsudo-ch.com/11588623.html
<第2回>
◆PC版イースからプレステ Switch スマホへ、異種デバイスへ派生させる想い
https://tetsudo-ch.com/11593656.html
<第3回>
◆イースシリーズにずっとあるシンプルな魅力と手触り感、寅さん映画と同じ
https://tetsudo-ch.com/11653353.html
<第4回>
◆幅広い層に支持され続けるイース、そのサウンドは音楽フェスへとリアル進化
https://tetsudo-ch.com/11653352.html
日本ファルコム創立40周年、振り返ってみてファルコムが40年間貫いてきた“強み”“らしさ”とは
ファンからは「日本ファルコムのゲームタイトルにはハズレがない」といわれます。少数精鋭でやってきたわれわれとしては、クオリティをずっと維持できていると自負しています。
毎回、そのゲーム開発について「やり切った」と思えているんですね。
たとえばそれが、締切だとか、開発していくと立ちはだかるハードルがいろいろあるわけです。そこを日本ファルコムは、「すべてやり切ったね」って思ってしっかりフィニッシュできる。
たとえば大きなゲームメーカーだと、販売担当者はそのゲームをやったことがない人もいる。
そこを日本ファルコムは、自社ゲームをやり込んだうえでセールスを展開できる。そこが最大の強みだし、“ファルコムらしさ”ですね。
いっぽうで、これまではゲームタイトル開発も職人的・感覚的な部分に頼ってきた面があるので、そこをこれからは体系立てて整理して、後世に受け継いでもらうようにしたいですね。
そういう意味で、開発陣を少し増やしたいですね。ぼくもどっちかっていうと、刀を研ぐほうに夢中になっちゃうほうなので、これからは“刀の研ぎ方”を若い人たちに伝承させたい。
そうした技術伝承にも今後、力を入れていきたいなと思いますね。
当然、ゲームそのものは時代の流れにあわせて進化するものですし、新しい世代に刺さるゲームタイトルもつくり続けなければならない。
そのうえで、自分たちはゲームをつくり続けていきたい。
そのためには、企業理念をしっかりすえて、テクノロジーやチームマネジメントといった新領域に挑んでいきたいですね。
新たに日本ファルコムをめざす人たちへ
ぼくたちも日本ファルコムのゲームタイトルが好きで入社しているんですよ。業績や展望などはそのあとにチェックしていました。
やっぱり今後も、うちがつくるゲームタイトルが好きで日本ファルコムに入社したいっていう人にきてもらいたいんですよね。
ゲームタイトルが好きだから入社した。入社したら自分も日本ファルコムらしい新しいゲームタイトルをつくりたい……という人材のリレーができればいいですよね。
あ、いや、日本ファルコムのゲームだけをやり込んで「入社したい」じゃ困りますよ(笑)。大手の最先端ゲームも知っていて、「でもおれは日本ファルコムのゲームがいい」という人がめざしてほしいですね。
誰とはいえませんけど、「スクエアエニックスのゲームはすごい、最先端だけど、僕はファルコムが好き」って言って入社した人がいます。誰か想像つくと思いますが(笑)。
―――日本ファルコム創立40周年。いま40周年を記念して、「軌跡」シリーズの最新作を、9月リリースにむけて鋭意制作中です。ご期待ください。
(終)
◆日本ファルコム
https://www.falcom.co.jp/
◆イース6オンライン
https://ysvionline.restargames.jp/
◆イース6オンライン公式YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCfybHErRDUncSGS1eSuZDXA
◆イース6オンライン公式Twitter
@YsVI_online