埼玉工業大学の後付け自動運転AIシステムは鉄道分野にも応用されるか

2021.12.12

「これまでプリウスや日野レインボーなどで培ってきた後付け自動運転システムは、地方のローカル鉄道などへも応用できると思っている」

そんな声が聞けたのが、12月7日。群馬ボートライセンススクールと埼玉工業大学が連携協定を結んだ記者発表会場の場で。

埼玉工業大学はこれまで、トヨタ プリウス、日野 リエッセII、日野レインボーII に、同大学が開発する後付け自動運転AIシステムを実装し、乗用車・マイクロバス・中型路線バスの各サイズ・規模で数々の実証実験を全国各地で重ねてきた。

そして今回、「水陸両用無人運転技術の開発〜八ッ場 スマートモビリティ〜」にむけた第一歩として、群馬ボートライセンススクールが保有する小型ボートに、同大学の後付け自動運転AIシステムを実装させ、いよいよ自動操船実現にむけた各種実験が始まった。

クルマ・船から鉄道への期待

埼玉工業大学 工学部情報システム学科 渡部大志教授(埼玉工業大学自動運転技術開発センター長)は、小型車プリウスから始まったこの後付け自動運転AIシステム開発を、マイクロバス、中型路線バスへと応用し、それぞれの走行環境にあわせてリアル機材やアルゴリズム・プログラムなどをアップデートしてきた。

今回、水上船舶に実装するとなると、こんどは水上独特の揺れや、ゆらぎ・潮流などに対応すべく、LiDAR(レーザー・レーダー)やGPS・GNSS(衛星からの位置情報)などをチューニングしていくことになる。

そうしたアップデートを重ねることで、動画↑↑↑のように、水上スラロームや水上経路追従などを、群馬ボートライセンススクールの小型実験船すでに実現させている。

記者発表会場では、関係者のなかからは「こうした船舶に後付け自動運転AIシステムを搭載し、ついには水陸両用無人運転バスが実用化レベルまで達したら、地方のローカル鉄道の自動運転化や、自動運転支援も、そう遠くはない」という声もあった。

鉄道の自動運転化は、自動列車運転装置 ATO(Automatic Train Operation)などを進化させるイメージが基本。

「そこへ、こうした埼玉工業大学の後付け自動運転AIシステムなどを選択する鉄道会社なども出てくるだろう」という声もあった。

―――鉄道信号などを設計・開発する巨大メーカーのトレンドに、こうした大学発の後付け自動運転AIシステムがどう食い込むか、またはコラボレーションしていくか。今後のアップデートにも注目したい。

画像は協定調印式に登壇した埼玉工業大学 内山俊一 学長、同大 渡部大志教授、籠島装業 籠島真二 社長、群馬ボートライセンススクール竹内徳和 講師。


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