たとえば……東京羽田・大阪伊丹・福岡から出雲空港へと飛ぶ、あさ一番の便に乗って、島根のおだやかな海辺のカフェに行くとしたら、どこを選ぶ?

いま、めざしてほしい山陰線のおすすめ駅は、馬路(マジ)。

ホームからすぐそこに海が見える馬路駅へは、出雲市駅 1015 に出る始発列車 327D 浜田行きに乗って、ちょうど1時間。

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途中、田儀(たぎ)~波根(はね)のあたりで、右手車窓に日本海がぐっと近づいてきて、海岸沿いを行くディーゼル車両の旅を感じながら、大田市の街を抜けて、仁摩サンドミュージアムや世界遺産 石見銀山で知られる仁万(にま:島根県大田市仁摩町仁万)をすぎると、馬路 1116 着。

ここでぜひ、山陰線 海辺のカフェ時間を体験してほしいのが↓↓↓

キュキュッと音が出る、鳴り砂 琴ヶ浜の山陰線リラックス

馬路駅の目の前に広がる穏やかな浜は、「鳴り砂」で知られる琴ケ浜(ことがはま)。

琴ケ浜は、京都府京丹後市の琴引浜、宮城県気仙沼市の「十八鳴浜」(くぐなりはま)「九九鳴き浜」とならぶ、「三大鳴き砂」のひとつ。日本の音百選、日本の渚百選にも選ばれた、絶好のロケーション。

「波打ちぎわの乾いた砂がキュッキュと鳴ります。足をこするように歩いたり、手で払っても、キュ、キュッと鳴ります」ということで、実際に教わったとおりになってみると、鳴る!

「この地域には「琴姫伝説」が残っています。源平合戦で敗れてこの地に流れ着いた平家の姫は、村人に助けられたお礼に毎日琴を奏でていましたが、姫が亡くなると、砂浜が琴の音のように鳴るようになりました。

琴姫伝説の看板を読み、浜に下りて砂を踏みしめると、琴の調べに聞こえるかもしれません」(島根県)

―――波を打つしおさいと、キュッキュという鳴り砂、そしてときおり聴こえてくる、ディーゼル特急列車の足音……。

とっておきの山陰線リラックス―――。

浜辺には、不定期にオープンする“絶景カフェ”もあるから、青春18きっぷ旅や夏の列車旅で、立ち寄ってみて。

◆しまね観光ナビ:https://www.kankou-shimane.com/