JR大井町駅直結「OIMACHI TRACKS」3/28まちびらき! 新改札口や駅周辺の動線の変化から「車両基地ビュー」まで、開業直前の様子をお届け

JR京浜東北線・大井町駅の西側が、ついに一つの「街」として動き出します。2026年3月28日にまちびらきを迎える大規模複合施設「OIMACHI TRACKS(大井町トラックス)」。
メディア向け内覧会で筆者が感じたのは、新設される「トラックス口」改札によって劇的にスムーズになる駅動線と、車両基地を望む圧倒的なロケーションでした。
映像や音響、座席にもこだわったシネコンや、鉄道を想起させる「トラムサウナ」など、ここでしか味わえない体験が満載。地元住民の利便性から鉄道ファン必見のスポットまで、新拠点の見どころを詳しくレポートします。
「OIMACHI TRACKS」はどこにできる?

「OIMACHI TRACKS」の最寄り駅は、ターミナル「品川駅」まで1駅約3分、羽田空港まで約30分の「大井町駅」。JR京浜東北線「大井町駅」に新設されるトラックス口直結で、東急大井町線の東急線改札口、東京臨海高速鉄道りんかい線のりんかい線改札からもアクセスできます。

大井町駅西口を正面に見ると、向かって左にBUSINESS TOWER、その隣にHOTEL&RESIDENCE TOWERが見えます。内覧会時は西口から大井町サンピア商店街を通り、回り込むようにOIMACHI TRACKSへ行きましたが、開業後はトラックス口から直接、STATION PLAZAに出ることができます。

【参考】品川の隣駅・大井町駅前が大変身!【工事進捗状況レポート】26年3月開業「OIMACHI TRACKS」、再開発の全貌解説(東京都品川区) https://tetsudo-ch.com/13013983.html
広域品川圏のまちづくり構想に基づく計画

JR東日本グループは、広域品川圏の5駅(大井町・品川・高輪ゲートウェイ・田町・浜松町)を一体的に再開発するプロジェクト「広域品川圏のまちづくり」を進めています。リニア中央新幹線の整備や羽田アクセス線(仮称)の開通などが予定されており、羽田空港に至近の東京南エリアの「えきまち一体開発」を推進することで、国際都市東京の新たな魅力・価値向上を創出。昼夜を問わず世界中の人々が訪れ、滞在し、回遊し、再び訪れる都市循環を構築します。
3月28日にまちびらきとなる「OIMACHI TRACKS」や、同日に隣の高輪ゲートウェイ駅前にグランドオープンの「TAKANAWA GATEWAY CITY」は、この共創型都市エリア戦略の一環として計画されました。
【参考】
広域品川圏とは? 床面積150万㎡ JR東日本のリニア起点駅周辺の浜松町~高輪~大井町にかけての戦略が始動 https://tetsudo-ch.com/13013300.html
「OIMACHI TRACKS」周辺の街並みはどう変わった?

「大井町駅周辺広町地区開発」は2023年に着工。翌2024年に「OIMACHI TRACKS」の名称が決まり、東急大井町線の北側・JR京浜東北線・東海道線の西側に位置する総延床面積26万平方メートルの大規模複合再開発が進められてきました。

オフィスや商業施設、ホテル、サービスレジデンス、賃貸レジデンス、広場が一体となった複合施設「OIMACHI TRACKS」の誕生と合わせて、歩行者デッキや3つの広場が整備されました。街の回遊性がアップし、東西の行き来が格段にしやすくなっています。
【参考】
大井町駅直結「OIMACHI TRACKS」を事前予習!TOHOシネマズやホテル、ショップなど街びらき前に周辺外観をチェック https://tetsudo-ch.com/13020456.html

完成した「OIMACHI TRACKS」の隣では現在、品川区新庁舎の工事が進められています。2029年の完成を予定しており、完成後は大井町駅からOIMACHI TRACKS、新市庁舎が歩行者デッキでつながり、シームレスな動線に。その奥にある「しながわ中央公園」にもスムーズにアクセスできるようになります。
【参考】
大井町駅周辺が再開発で激変!大井町トラックスと連携の品川区新庁舎がついに着工!2029年9月開庁の防災エコ庁舎の全貌 https://tetsudo-ch.com/13017858.html
「OIMACHI TRACKS」が目指すまちづくり

メディア向けの内覧会では、JR東日本のマーケティング本部 まちづくり部門 マネージャー 中野貴雄氏から、「OIMACHI TRACKS」のまちびらきに向けた思いを聴きました。
大井町エリアは3路線が乗り入れ「抜群のアクセス性」を誇り、ビジネス拠点としてのポテンシャルが高いうえに、良好な住環境も備え、商業も活発なエリアです。また「車両基地を擁する鉄道の街」という側面もあります。こうした特徴を背景に、品川区などと連携してまちづくりを進めてきました。

OIMACHI TRACKSは、大井町が商店街の発展しているエリアであることを視野に「ビルの中で賑わいが完結するのではなく、賑わいやさまざまな出会いがあふれている場所にしたい」という思いをもとにまちづくりを行っています。
「TRACKS」3つの由来
街区名称「TRACKS」の由来について、大正時代から続く車両基地(現在の東京総合車両センター)が大井町にあることから「車両工場・線路」を意味しています。加えて、街区内のメインストリートである歩行者デッキ「通り道」もイメージ。また、オフィス・商業・ホテル・賃貸住宅といった多様な用途の街区であることから、さまざまな交流やつながりが生まれ、生活を彩る「楽曲」のような位置づけでありたいという願いも込められていると言います。
【オフィス】OIMACHI TRACKS BUSINESS TOWER

「OIMACHI TRACKS BUSINESS TOWER」の大部分を占めるのが6~23階のオフィスです。中央部にエレベーターや設備スペースをまとめ、窓が接している面をすべて貸室とする「センターコア方式」を採用。ワンフロアあたりの貸室面積が約5,000平方メートルという大きなフロアを実現しています。また、1階には多目的ホール、4階にはシェアラウンジ、5階にはカンファレンスとレンタルオフィスを備えています。
約40メートルのレンガ車庫壁面は必見!

BUSINESS TOWER1階の交通広場には、東京駅開業の翌年、大正4年に建設されたレンガ車庫の壁面の一部(約40メートル)が移設・保存されています。

レンガは、開発工事の施工者である竹中工務店が特許を取得するタイル再利用技術「モルトール(R)」をレンガに応用して再生。状態のよいレンガを表層部に再利用することで、創建時の風合いを可能な限り継承しています。

写真は創建時のレンガを継承している部分ですが、現地では新しいレンガを使用している箇所もあります。ぜひ、実物を見て違いを確かめてみてください!
【商業】OIMACHI TRACKS SHOPS&RESTAURANTS

HOTEL&RESIDENCE TOWERからBUSINESS TOWERにかけての低層部(1~5階)には、JR東日本としては初めてとなるアウトモール型の商業施設を展開。フードコートで触れたとおり、JR東日本のグループ会社「アトレ」が運営していますが「OIMACHI TRACKS」という名称を広めるため、敢えてアトレの冠は付けていないそうです。
屋外に設けた歩行者ネットワークに沿って店舗が連なっているため、道を歩きながらショッピングを楽しめます。周辺の商店街とも連携することで、ビル内で賑わいが完結するのではなく、屋外に出会いがあふれていることを意識したつくりになっているとのこと。大井町の人の流れが変わりそうです。
【参考】
【81店舗集結】JR東日本初のアウトモール型SCが大井町トラックスに!富山湾ブランド牡蠣専門店や長年親しまれてきた地元人気店など(東京都品川区) https://tetsudo-ch.com/13013338.html
TOHOシネマズ大井町

BUSINESS TOWER側の3階には、8スクリーンを備えたシネマコンプレックスが誕生します。都内のTOHOシネマズとして初めて高品質シアターシステム「Dolby Cinema」を導入。独自ブランドの「プレミアムシアター」や「轟音シアター」といったサウンドを追求する設備も備えています。
また、一部スクリーンには、座席と座席の間に仕切りを設けた「プレミアボックスシート」を採用。レザーシートや木目調の肘かけなど、上質感のあるしつらえでリラックスして映画を鑑賞できます。
FOOD COURT WELLSIDE TABLE

同じくBUSINESS TOWER側の3階にある「WELLSIDE TABLE」。井戸端を意味する「WELLSIDE」と憩いの中心「TABLE」を合わせた意味を持つ、アトレ初のフードコートです。270席を備え「È PRONTO」「47CREPE」「青龍門」「大かまど飯 寅福 大井町食堂」「韓美膳」「鰹水・肉汁つけうどん凜」「玉」の7店舗が出店。モバイルオーダーを導入しているため、スマートフォンで注文と支払いを済ませ、待ち時間なしで商品を受け取ることが可能です。仕事の合間や映画鑑賞前後の食事などに最適ですね。
サウナメッツァ大井町トラックス

HOTEL&RESIDENCE TOWER側の4階には、サウナシュラン2022で全国1位を獲得した「スパメッツァ」の新拠点として話題の都市型プレミアム・ウェルネススパがあります。朝6:00~深夜2:00まで営業。コワーキングエリアも備えているため「働く」と「くつろぐ」を両立できます。

鉄道チャンネルとして見逃せないポイントが、日本初の「トラムサウナ」があること。電車内をイメージした空間で、吊り革あり、座席あり、そしてルーバー越しに車両基地が見えるという贅沢仕様! 座席のボタンを押すと蒸気で温まったプロペラが回り、ロウリュが楽しめる仕組みです。
【ホテル】ホテルメトロポリタン大井町トラックス

「OIMACHI TRACKS HOTEL&RESIDENCE TOWER」の5階にラウンジやレストラン、6階~13階に285室の客室、最上階の26階にはルーフトップバーがあります。「鉄道旅」をテーマとした内装にも注目! レストランやバーはもちろん「トレインビュー」の客室もあり、車両基地を眺めながら過ごすことができます。

26階「The TRAVELERS HOUSE ROOFTOP BAR」の屋外テラス席からは、山手線車両基地を100メートル上空から眺めることができます。夜はライトアップされた様子を見ることができるので、是非宿泊して体験したいですね。
【レジデンス】OIMACHI TRACKS RESIDENCE


今回の内覧会では公開されませんでしたが、18~25階のハイグレードな賃貸レジデンス174戸と14階の法人登記が可能なSOHO(住居兼事務所として利用できる物件)20戸で構成される、全194戸の高級賃貸タワーレジデンス「OIMACHI TRACKS RESIDENCE」も見どころ。15階~17階にはThe Ascott Limited(アスコット)が手がける全78戸の長期滞在向けのサービスレジデンス「オークウッド大井町トラックス東京」が整備されており、多様なワークスタイルや居住ニーズに応えます。
人と人の交流を生む「3つの広場」と「通り道」
「CROSS PLAZA」

BUSINESS TOWERとHOTEL&RESIDENCE TOWERの間に位置し「OIMACHI TRACKS」の中心部にあたるエリア。2階と3階の複層にわたり、合計約3,400平方メートルの空間です。縦動線と東西・南北方向の交差点となり、多くの人が行き交うエリアです。
「STATION PLAZA」

大井町駅に最も近い広場で、約1,000平方メートル。「駅周辺に、待ち合わせなどに使える大きな広場がない」という課題を解決すべく、滞留空間が整備されました。北側のテラスからは車両基地を見下ろすことができます。
「TRACKS PARK」

約4,600平方メートルの広さがあり、イベントの開催や地域住民の交流の場として活用されるほか、広域避難場所の役割も果たすスペースです。大規模災害時には近隣の人が避難できるように整備されています。

「TRACKS STREET」

「STATION PLAZA」~「CROSS PLAZA」~「TRACKS PARK」をつなぐ歩行者デッキ「TRACKS STREET」。2・3・4・5階の複層にわたり、歩いて立体的に楽しめる空間として整備されています。
長らく工事が続いていた大井町駅前。そのベールを脱いだ「OIMACHI TRACKS」は、単なるビルではなく、鉄道の歴史と未来の利便性が交差する、文字通りの「通り道(TRACKS)」でした。 仕事帰りに映画に寄り道するもよし、サウナでリフレッシュして明日への活力を養うもよし。3月28日のまちびらき以降、あなたにとっての新しい「大井町スタイル」を見つけに、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
文・写真:斎藤若菜
(旅と週末おでかけ!鉄道チャンネル)
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