2022年10月、11年ぶりに全線運転再開を果たしたJR只見線。

その只見線沿線のハイライトのひとつ、福島県 南会津郡 只見町と、同町の三石神社などの観光地を、只見町公認キャラクター 三石縁(みついしゆかり)がクールに案内するAR動画が公開された。

三石縁(みついしゆかり)は、JR只見線利活用プロジェクトで誕生し、只見町公認キャラクターとして、三石神社の案内表示などで活躍する、只見町生まれの20歳。

今回のAR動画「アテンドル「三石 縁」が紹介・福島県只見町の観光スポット」では、三石縁(みついしゆかり)がことし2023年8月20日に開業60周年をむかえた 只見駅 に立ち、沿線名所を案内していくシーンから始まる。

このAR動画は今後、只見駅構内、只見町インフォメーションセンター内、只見町役場内での各モニターで放映されるほか、YouTubeをはじめとする各SNSにおいて、国内外へ配信する。

このAR動画を制作したのは、埼玉工業大学 人間社会学部 情報社会学科

このAR動画は、埼玉工業大学 人間社会学部 情報社会学科は、経営システム専攻 経営企画研究室 本吉裕之准教授と、同大学 情報社会学科 メディア文化専攻 森沢研究室が共同で開発したAR動画。

埼玉工業大学 経営システム専攻 経営企画研究室 本吉裕之准教授は、産学連携活動で実績のある福島県只見町を支援すべく、同大学 情報社会学科 メディア文化専攻 森沢研究室が共同で、ヴァーチャル・キャラクター「アテンドル」(Attendol)を制作し、両研究室の大学院生と学生がプロジェクトに参加し動画撮影・CG制作を担って完成させた。

埼玉工業大学、アテンドルで全国地方自治体の観光コンテンツを支援

アテンドル(Attendol)は、観光地や観光客に寄り添いながら(Attend)、地域の魅力をわかりやすく伝えるヴァーチャル・アイドルの名称で、埼玉工業大学はこのアテンドルを利用した観光PRやプロモーション用コンテンツの開発をすすめている。

また、アテンドルは動画撮影を効率的にすすめられる「リアルタイム・アニメーション」に対応し、リーズナブルな予算で 3DCGキャラクターを活用した動画を制作できるることから、いま注目が集まっている。

今回のアテンドルの開発・制作には、アニメーション設定に対応した 3DCGキャラクター制作用ソフト「VRoid Studio」や、キャラクターをアクターの動きに合わせて操作する小型モーションセンサー「Mocopi」(全身フルトラッキング)を採用。只見町の観光地ですべてのシーンをスマートフォンでロケーション撮影している点にも注目だ。

埼玉工業大学は今後、全国の地方自治体の観光コンテンツ支援にむけ、アテンドルを利用した産学官連携の共同プロジェクトを提案し、具体的な観光支援を積極的に展開していくという。

会津若松市出身、埼玉工業大学 渡部和加さんがデザイン

そしてこの三石縁(みついしゆかり)をデザインしたのは、埼玉工業大学 人間社会学部 情報社会学科 経営システム専攻、福島県会津若松市出身の渡部和加さん。このキャラクターを描いた想いについて、こう伝えている。

「福島県を走るJR只見線と、縁結びを軸とした地域創生に取り組んでいる本吉先生にデザインの機会を得て、三石神社の三石縁・三石結というキャラクターを設定し、多くの人から愛されてほしいという想いを込めて描きました。

わたし自身、会津若松市出身ということもあり、このようなかたちで福島県に携わることができたこと、とてもうれしく思います。これからも地域活性化に貢献できるよう、がんばります」

埼玉工業大学 情報社会学科に注目

埼玉工業大学 情報社会学科は、高度に情報化した知識基盤社会に対応できる情報リテラシーを身に付けるとともに、学際的な学びを通して社会の変化に対応できる幅広い知識と教養を習得し、現代社会における諸問題をさまざまな角度から分析・解決できる人材の育成をめざす学び場。

同学科 経営システム専攻は、経営全般にわたる専門知識を修得し、情報技術を活用する能力を身につけ、企業社会における企画・営業から開発・生産に至るビジネスのサイクルの各場面で、自ら課題を発見し、解決策を考え、実践する人材を養成している。

また、同学科 メディア文化専攻は、ディジタル技術にもとづく専門知識や制作技能、背景となる文化や思想を総合的に学ぶことによって、情報化社会に対応したコミュニケーション力、社会課題を解決する能力、情報技術に精通した高い表現能力を有する人材を養成している。

◆埼玉工業大学 上下分離方式による地方路線の将来 −只見線をモデルケースとして−
https://sit.repo.nii.ac.jp/records/663

◆埼玉工業大学
https://www.sit.ac.jp/