11時49分ごろ金沢駅へ入線した北陸新幹線の試乗会列車

2024年3月16日に開業する北陸新幹線 金沢~敦賀間。その延伸区間を一足先に体験できる報道陣向けの試乗会が、本日2月1日に行われました。

北陸新幹線金沢~敦賀間開業試乗会 記念撮影用のボード

試乗会は何本も設定されており、記者が乗車したのは12時22分金沢発、13時17分敦賀着の列車です。この列車は小松駅と加賀温泉駅には停車せず、芦原温泉駅、福井駅、越前たけふ駅で3~4分ほど停車するという設定でした。

各駅の到着時刻は、芦原温泉が12時40分、福井駅が12時51分、越前たけふ駅が13時2分、敦賀駅が13時17分。開業後のダイヤとは異なるためあくまで参考程度ではありますが、金沢~福井で30分、金沢~敦賀で1時間を切る俊足ぶりは目を見張るものがあります。

敦賀駅到着時の様子。床は木目調のデザイン

敦賀へ向かうなら進行方向左側の車窓がおすすめ

金沢から敦賀へ向かう列車で車窓を眺めるなら、おすすめは進行方向左側(DE席)でしょうか。

鉄道ファンなら見逃せないのが広大な白山総合車両所でしょうか。金沢~小松の中間付近に設置されている新幹線の車両基地を、車内から見下ろすように眺めることができます。

高速走行する車内から撮影

進行方向左手側には白山の姿も。試乗会の日は雨だったため、しっかりとその姿を収めることはできませんでしたが、晴れていれば美しい山並みが映るでしょう。また、小松~加賀温泉間には、その白山山系を源流とする木場潟があり、大きな湖に野鳥が飛来する様子も見られるかも。桜並木の時期は湖を取り囲むように桜が咲き誇り、桜と白山の織り成す絶景が楽しめるそうです。

見所は車窓だけでなく、駅構内にも。たとえば終点となった敦賀駅は整備新幹線として最大の駅舎であるばかりでなく、新幹線ホームの床が船の甲板を意識した木目調になっていたり、コンコースの天井が浮遊感のある「帆」めいたものであったりと、各駅ごとに異なるデザインが施されています。

新幹線改札、天井は北前船の帆をイメージした浮遊感のあるデザインです
今しか見られない発車標の「特急サンダーバード」金沢行き表示。福井県内の並行在来線を担う「ハピラインふくい」の名前も刻まれています

北陸新幹線の延伸開業により、東京~福井間は最速2時間51分、東京~敦賀間は最速3時間8分で結ばれるようになります。京阪神から金沢へ向かう場合は敦賀駅で特急から新幹線に乗り換えます。

1月に発生した能登半島地震の被害もなく、開業は予定通りに行われる見込みです。

記事:一橋正浩

【関連リンク】