相模鉄道が発表した「2024年度 駅別1日平均乗降人員」。JR線・東急線との相互直通運転が定着し、沿線の人の流れに大きな変化が起きています。特に注目なのが、大規模商業施設が開業したゆめが丘駅の利用者急増と、直通線の結節点である新横浜駅の躍進です。本記事では、最新の乗降人員ランキングベスト10とワースト5を紹介するとともに、再開発が進む沿線の現状をお伝えします。

相模鉄道の駅別1日平均乗降人員ランキング

まずは、相模鉄道の全駅の、2024年度(2024年3月~2025年3月)の1日平均乗降人員ランキングのトップ10を見てみましょう。東急直通、新横浜接続が整備されたことで、都心ターミナルとの距離が縮まり、以前とは異なるものになっています。

【全体ベスト5(駅別1日平均乗降人員・2024年度)】
1位 横浜 314,229人
2位 海老名 110,909人
3位 大和 109,219人
4位 二俣川 77,768人
5位 ※新横浜 66,402人
6位 鶴ケ峰 55,967人
7位 三ツ境 51,434人
8位 瀬谷 40,456人
9位 ※羽沢横浜国大 34,672人
10位 希望ケ丘 31,558人
(※新横浜、羽沢横浜国大は、東急やJRといった他社線への直通通過人員を含んでいます。そのため、実際の駅改札利用数よりもかなり多い人数になっています。)

周辺ではこれから再開発が進む「横浜駅」

横浜駅が2位以下に大きな差で首位

利用者数が最も多い横浜駅は、JR線や東急線、市営地下鉄ブルーラインと接続するターミナルで、相鉄沿線から都心方面へ向かう乗り換え駅です。JRとの相互直通運転が実現する前には、沿線の大多数の乗客が横浜駅をJRや東急線との乗換駅として利用していました。そのため、相互直通運転が実施される以前の2018年度の横浜駅は、429,114人という数字を記録してしました。
その後、JRと東急線との相互直通運転開始により、沿線から直接都心方面へ向かうことが出来るようになったため、横浜駅一極集中が緩和されつつあります。それに加え、コロナ禍での乗客人員の変化などもありましたが、2024年度も314,229人と、まだまだ他駅の追随を許しません。ここ数年で横浜駅周辺ではいくつかの大規模再開発が行われましたが、西口・みなみ東口などでは新たな構想も現在進行形で進められています。

海老名駅大和駅は小田急線やJR相模線と接続する結節点で、通勤・通学の利用者が多い駅です。10万人を超す乗降人員を維持しており、相鉄線の主要駅となっています。
二俣川駅は、本線といずみ野線の分岐駅でもあり、神奈川県運転免許センターの最寄り駅でもあります。
瀬谷駅の北側では、2027年の国際園芸博(GREEN×EXPO 2027)の準備が進み、大規模 “新テーマパーク” 構想も進行中です。

【関連記事】横浜でディズニーランド規模の “新テーマパーク” 計画が進行中!相鉄駅からの新交通、東名高速の新IC+次世代物流で横浜・上瀬谷が未来都市に  https://tetsudo-ch.com/13014493.html

2019年にはJRとの直通が実現

2019年にはJRと直通運転を開始

相鉄線では、JR線との直通運転に合わせて「12000系」と呼ばれる青い車両が導入されています。この車両は2019年に営業運転を始め、相鉄のブランドカラーである濃い青「YOKOHAMA NAVYBLUE」を外装に採用しています。JR埼京線方面を走行するために必要な保安装置を備え、10両編成で運転されています。車内にはフルカラーの案内表示装置が設置され、停車駅や運行情報を表示します。従来の相鉄車両と比べると、JR線内の安全基準に適合した設計が特徴です。

新横浜駅が5位に浮上

相鉄線の交通体系を大きく変えたのが、2023年3月18日の相鉄・東急新横浜線開業です。
2019年の羽沢横浜国大からのJR線への直通運転に加え、新横浜駅を経由して東急線に直結するルートが新たに加わり、海老名・大和・二俣川など沿線主要駅から、新幹線や東急線・東京メトロなど経由で都心各駅へ向かう際の移動時間が短縮され、従来の横浜駅や大和駅・町田方面を経由する経路と比べて利便性が大きく向上しました。結果、新横浜駅の2024年度1日平均乗降人員は、鶴ヶ峰駅(55,967人)を抜いて66,402人※で5位にランクインしました。
※通過人員(38,835人)を含みます

【参考記事】 相鉄・東急新横浜線が開業 初列車は相鉄21000系!  https://tetsudo-ch.com/12876664.html

さらに、新横浜駅は首都圏の広範囲へ直通する列車の起点にもなっています。
ここから東急東横線や目黒線に乗り入れる列車が運転され、東京メトロ副都心線・南北線、都営三田線へも接続しています。渋谷、目黒、武蔵小杉、大手町、永田町、六本木一丁目など、都心の主要エリアに乗り換えなし、または少ない乗り換え回数で移動できるようになり、新横浜駅周辺の利便性は大きく向上しました。新路線が加わったことで、通勤や通学の選択肢は大きく広がり、駅周辺の商業施設やオフィスビルも利用者が増えています。新横浜駅が交通結節点として果たす役割は一層強まっています。

JRや東急線に加え、東京メトロ・都営地下鉄などにも広がるネットワークを構築

この直通体系を支えるため、相鉄線では東急方面への乗り入れに対応した車両として「20000系」「21000系」が導入されています。この車両は相鉄のデザイン方針に基づき青色を基調とし、地下鉄区間のホームドア位置やトンネル断面に応じた車両構造を採用。地下鉄区間で必要とされる性能や保安装置を備えています。これにより、相鉄線から東急線、さらに東京メトロや都営地下鉄へと直通する複雑な運行体系に対応できる車両運用が確立されています。

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