【敦賀駅前編】北陸新幹線で行く福井・若狭のグルメ旅! 伝説のソースカツ丼に「フジバーグ」、日本チャンピオンが淹れるコーヒーまでレポート

福井と言えば日本海から水揚げされる海の幸が人気ですが、魅力は海鮮だけではありません。敦賀駅周辺には、40年以上地元で愛され続ける「フジバーグ」をはじめとする、ディープなローカルフードが密集しています。さらに、全国大会で親子連覇を達成した注目のコーヒー店や、屋台から始まった敦賀ラーメン、そしてお馴染みソースカツ丼まで。今回は敦賀駅から徒歩圏内で楽しめる、バラエティ豊かなグルメを深掘りします。
【前回】
【海の幸編】北陸新幹線で行く福井・若狭のグルメ旅!「鯖街道」の伝統からJAXA認証の宇宙食、へしこ、職人技が光る手すき昆布までレポート https://tetsudo-ch.com/13023605.html
THEローカルフード「フジバーグ」

筆者が「敦賀に行ったら絶対に買いたい」と思っていたものが「フジバーグ」。敦賀市で40年以上愛され続けているという、敦賀市の「フジショク」が製造するご当地フードです。敦賀駅から徒歩約6分の「ハニー新鮮館 エフレ清水本店」で販売しています。

国産の豚ミンチと鶏ミンチをブレンドし、特製ソースで味付けしているそうで、1個約90グラムとやや大きめ。店頭では写真の2個入りのほか、5個入りの大きなパックや「敦賀フジバーグ弁当」「フジバーグ丼」といった商品もずらりと並び、地元で愛されていることが伝わってきました。
持ち帰り、リベイクして食べたところ、肉汁がジュワッと出てきて美味しい! 鶏肉を使っているからか、よくあるメンチカツよりもあっさりとした味わいに感じました。
ご当地グルメの定番「ソースカツ丼」

福井県で「カツ丼」と言えば、それは卵でとじていないソースカツ丼を意味します。同じソースカツ丼文化があるエリアと言えば長野県駒ヶ根市や福島県会津若松市ですが、あれらのようにキャベツの千切りが添えてある訳でもなく、シンプルにカツとごはんのみ。群馬県桐生市のカツ丼が近いかもしれません。
ただし、桐生市ソースカツ丼は鰻専門店「志多美屋」(当時)が発祥と言われており、うなぎのたれとウスターソースを合わせたソースを使用するとのこと。対する福井県の「ヨーロッパ軒」は、ドイツで料理留学をした創業者が「シュニッツェル」をヒントに作ったそうですから、バックボーンはだいぶ異なりますね。

ヨーロッパ軒のソースカツは、薄めの肉に細かいパン粉を付けて揚げてあります。サクッと軽やかで上品な味わい。キャベツの千切りがなくても脂っぽさを感じません。双璧で人気のメンチカツも同様でややあっさりとした味わいなのですが、噛むと肉汁がジュワッと出てきて幸せな気持ちに。両方を一度に味わえる「ミックス丼」、おすすめです。
間違いなく「また食べたい」と思う味わいでしたが、ヨーロッパ軒の一部店舗にはもうひとつのご当地グルメ「ボルガライス」があります。デミグラスソースがかかったカツも、いつか食べてみたいですね。
【参考】
福井駅の周辺 短時間で回れるプチ観光スポット! 福井城址や名物 ソースカツ丼・海鮮などをご紹介! 北陸新幹線でますます便利に行ける 福井県 https://tetsudo-ch.com/12953853.html
在来種のそば×大根おろし「越前おろしそば」

福井県では、在来種にこだわりおいしいそば作りに取り組んでいます。その実力は「おいしいそば産地大賞」で4回連続1位に選ばれるほど。「越前おろしそば」はその名の通り、今回訪れた嶺南地方の名物ではないのですが、敦賀駅周辺にも提供している店がたくさんあります。今回は、氣比神宮近くの老舗「千束そば」を訪れました。

「千束そば」では、殻を取り除いて甘皮が付いている「丸抜き」のそばの実を使用。石臼で自家製粉しており、福井県産そば100%です。

平日限定のサービス定食には、かやくご飯とだし巻き卵、小鉢、漬物が付きます。今回はその中から「おろしそば定食」を注文。最大の特徴である大根おろしは、日によって辛さが異なるようです。個人的には、辛味大根のピリッとした辛さを期待していたのですが、この日はあまり辛くありませんでした。常連さんらしき人が「今日は辛い?」と確認してから注文していたところを見ると、辛い日もある様子。日々の味の違いを楽しめる地元の人が羨ましいですね。
屋台ラーメン文化が根付く「敦賀ラーメン」

福井県と言えばソースカツ丼やおろしそばが有名ですが、ラーメンも充実しています。1950年代、敦賀駅前に流しの屋台が現れたことに始まり、国道8号沿いに数多くの屋台が並んだそうです。現在も、駅近くの商店街には夜になるといくつかの屋台が出店。「敦賀ラーメン」目当てに遠方からも多くの人が訪れます。

是非、本場の味を堪能したかったのですが、今回は時間とお腹の空きがなく叶わず。「気持ちだけでも」と「中華そば一力」の袋入りラーメンを、前述のスーパー「ハニー新鮮館 エフレ清水本店」で購入してみました。
「中華そば一力」は1958年に屋台ラーメンとして開業し、1977年に店舗をオープン。以来多くの人に愛されている敦賀ラーメンの老舗です。豚骨・鶏ガラ醤油味のスープはコクがあるのにしつこさはなくいい塩梅。さすがのおいしさでした。次に敦賀入りしたら、店舗にも足を運びたいですね。
チャンピオンの味を気軽に「新田珈琲」

筆者は旅をするとき、その土地のコーヒー店へ行くことを楽しみにしているのですが、敦賀では絶対に行きたい店がありました。それが1940年創業の「新田珈琲」。三代にわたって自家焙煎珈琲を手掛けてきたその歴史もさることながら、経歴が半端じゃないんです!

代表の新田和雄さんは、ハンドドリップ競技「JHDC(ジャパンハンドドリップチャンピオンシップ)」2023・2024チャンピオンなど数々の称号や資格の持ち主。奥さまの新田千香子さんも、コーヒーの風味を判別する競技「JCTC(ジャパンカップテイスターズチャンピオンシップ)」2018で優勝するなど輝かしい受賞歴や資格があります。さらに! 娘さん、息子さんも「J.C.Q.A.認定コーヒーインストラクター1級」の資格を取得する活躍。娘さんの新田衣祥さんはJHDC2025に優勝し「親子連覇」を果たしたという、もう「すごい」という言葉しか出てこない一家が営むコーヒー店です。

喫茶店ではないため店内でコーヒーを飲むことはできませんが、テイクアウト用のカップで購入し、外で楽しむことができます。

メインはコーヒー豆の販売で、酸味や苦みの有無、フルボディ(重厚)かライトボディ(軽やか)かといった特徴をチェックしながら、好みの豆を探せます。お湯を注ぐだけで気軽に楽しめるドリップコーヒーや、カフェインレスコーヒーをベースに作ったオリジナルの「珈琲羊羹」なども販売しており、自分用にも、お土産用にも最適です。
福井のご当地ドリンクと言えば「ローヤルさわやか」

1978年発売の地サイダー「ローヤルさわやか」。昭和レトロなラベルと「THE 緑」なビジュアルが目を引きます。白山山系九頭竜川の伏流水を使用しており、炭酸はかなり控えめ。やさしい味わいが福井県民から愛されています。
筆者はこの商品を一目見て「これはクリームソーダを作らなければ」と謎の使命感に駆られ、帰りの新幹線で飲みたい気持ちをグッと堪えて帰宅。後日、バニラアイスを購入してウキウキと作ったところ……盛大に吹きこぼしました。調べたところ、グラスいっぱいに氷を入れて、アイスとソーダの接触面を減らさないと吹きこぼれるそうです。キッチンが大惨事となってしまって写真はありませんが、味はよく知るクリームソーダそのものでした! いつか再び福井入りしたときにリベンジします!
王道のソースカツ丼から、スーパーで買える「フジバーグ」、そして日本一の技術が光るコーヒーまで。敦賀の街歩きは、一口ごとに新しい驚きに出合えます。新幹線の待ち時間に、あるいは街の歴史を感じる散策の途中に。お気に入りの福井グルメを、ぜひ見つけてみてください。
文/写真:斎藤若菜
鉄道チャンネル編集部
(旅と週末おでかけ!鉄道チャンネル)
【関連リンク】