2027年3月19日の開幕まで1年を切った「2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)」。横浜市の上瀬谷通信施設跡地で開催する、想定来場者数1,500万人の国家プロジェクトの全貌が見えてきました。
注目は、会場の核となる「テーマ館」「園芸文化館」「日本政府苑」の3施設。日本を代表する建築家・隈研吾氏が手掛けるパビリオンや、最新デジタルアートとの融合など、これまでの「花博」のイメージを覆す次世代の展示内容が明らかになっています。注目の各パビリオンの見どころを紹介しましょう。

【参考】次の万博は横浜だ! 1,500万人来場予定の国際園芸博「GREEN×EXPO 2027」は2027年3月から、近隣で大型新テーマパーク構想も進行中(※2025年10月掲載) https://tetsudo-ch.com/13013697.html

最新テクノロジーで植物の世界を体感「テーマ館」

テーマ館の外観(イメージ)

GREEN×EXPO 2027の顔とも言える「テーマ館」は、「全ての生命は、つながっている。植物を中心に」というコンセプトのもと、アートとエンターテインメントを融合させた没入型の展示が行われます。

東日本大震災の津波に耐えた岩手県陸前高田市「奇跡の一本松」の根を展示するとともに、植物が菌類と築く土の中のネットワークを紹介(イメージ)

地球上の生物量のおよそ8割を占めるとされる植物。人類は太古の昔から植物に衣食住や心の癒やしを依存してきましたが、近代化の過程でそのバランスが崩れつつあります。テーマ館では、自然由来の機能を持続的に利用し、社会的課題を解決するという考え方「NbS(Nature based Solutions)」や、資源循環により廃棄物を最小化することを目指す社会経済システム「サーキュラーエコノミー」の重要性を、科学的な知見に基づきながらも直感的に体感できる空間を創出します。

江戸から続く日本の美意識を未来へ「園芸文化館」

園芸文化館の展示(江戸時代から能登に受け継がれた「のとキリシマツツジ」)

「園芸文化館」では、日本独自の園芸文化の歴史と奥深さを紹介します。植物を育てることを通じて自然と向き合い、日々の暮らしに美しさを見出してきた日本の伝統にスポットを当てます。

園芸文化館の展示(イメージ)

展示には、江戸時代から脈々と受け継がれてきた伝統園芸植物や盆栽などが集結。これまでにない規模で一堂に会します。また、江戸の植木屋の暮らしや年中行事と植物の関わりを再現しており、映像や資料で「暮らしの中の園芸文化」を学ぶことができます。そして、国際文化交流拠点・横浜から日本の園芸文化を世界へ発信することで、園芸文化を次世代へつなぎます。

グリーンインフラの最前線を発信「日本政府苑」

日本政府苑の外観(イメージ)

国土交通省と農林水産省が出展する「日本政府苑」は、「日本の自然観を再考し、未来へ進む」がコンセプトです。

日本政府苑の展示(イメージ)

日本の伝統的な日本庭園の技術と自然観をベースにしながら、最新の農業技術や「グリーンインフラ」に関する屋内・屋外展示を展開します。自然と共生する持続可能な農の営みや、みどりがもたらす未来の都市の姿を、日本政府として世界に向けて力強く発信します。
気候変動への対策として「グリーンインフラ(自然環境が有する機能を社会における様々な課題解決に活用する考え方)」が世界的なトレンドとなっています。この分野における日本の技術力の高さを示す場として、日本政府苑の展示内容には産業界からも注目を集めそうです。

隈研吾×杉山央のタッグにも注目

パビリオンの建築は、日本を代表する建築家の隈研吾氏が担当。展示内容のアートイベントプロデュースは、2025年大阪・関西万博「いのちのあかし」計画統括ディレクターなどでおなじみの杉山央氏が務めます。
木材などの自然素材を活かした建築で知られる隈研吾氏と、最先端のデジタルアートや空間演出を得意とする杉山氏のタッグは、まさに「伝統と革新の融合」です。広大な旧上瀬谷の土地にどのようなパビリオンが出現するのか、建築・アートファンの間でも大きな注目を集めること必至でしょう。

日本の建築美と最先端テクノロジー、そして持続可能な未来の暮らしを提示する「GREEN×EXPO 2027」。横浜の地が世界にどのような「答え」を示すのか。変貌を遂げる上瀬谷の熱気を現地で体感できる日が待ち遠しいですね。

(画像:2027年国際園芸博覧会公式サイトより)

鉄道チャンネル編集部
(旅と週末おでかけ!鉄道チャンネル)

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