埼玉工業大学 後付け自動運転AIシステム搭載 中型路線バス、国内最長26km路線区間をほぼ自動運転で走行実現!
渋沢栄一の生まれ故郷、埼玉県深谷市。
ここ深谷市ではいま、従来の中型路線バス車両に後付け自動運転システムを載せ、ドライバー不足や安全性・定時性確保といった課題の解決にむけた新たな取り組みが動き出している。
それが、深谷駅前から営業運行中の『渋沢栄一 論語の里 循環バス』。
自動運転バス開発にむけて「埼玉県スマートモビリティ実証補助金」に2年連続で採択され、“生きる教材”として自動運転化へむけた研究・開発を続ける埼玉工業大学の自動運転AIシステムを、日野レインボーIIに搭載し、渋沢栄一の生まれ故郷である深谷市で、地元企業の深谷観光バスと協働で営業路線の一部区間を自動運転レベル2で走らせている。
そんな埼玉工業大学・深谷観光バスの『渋沢栄一 論語の里 循環バス』にまた、アップデートのニュース。
つねにアップデートし続ける埼玉工業大学の自動運転AIシステム
深谷観光バスと埼玉工業大学は、この営業運行中の『渋沢栄一 論語の里 循環バス』で、自動運転の走行区間を約26kmに拡大。
国内一般公道で運行する自動運転バスとしては、前例のない長距離自動運転走行を実現。国内最長26kmの営業路線区間を、ほぼ自動運転で走れることを証明したかたち。
運行開始当初は、埼玉工業大学が開発した自動運転マイクロバス 日野リエッセIIベースの後付け自動運転バスが、8kmという限定区間を自動運転。その前後で全国各地の実験舞台も走破してきた。
リエッセIIは、埼玉県内初の業務用車両として緑ナンバーを取得した自動運転バスで、ことし4月29日からは2台目となる全長9mの中型路線バス 日野レインボーIIに、埼玉工業大学の後付け自動運転AIシステムを搭載し、営業運転に入らせた。
動画は、一部マニュアル運転が残っていたころの『渋沢栄一 論語の里 循環バス』走行シーン。現在は、これよりも長い距離、約26kmを自動で走っている。
現在は、始発の仲町バス発着所から、深谷駅周辺と旧中山道の一部をのぞくほぼ全区間で自動運転で走れるように、アルゴリズムやプログラムをアップデート。
この日野レインボーIIベースの自動運転AIバスは、定められた停留所を自動で発着し、法定速度内で自動で走るうえ、自動と手動を適切なタイミングで切り替えられる点も特徴。
「NHK大河ドラマ『青天を衝け』もいよいよ佳境に入るなか、ぜひこの国内最長となる営業路線バス自動運転を体感しに、渋沢栄一の故郷 深谷を訪れてみて」という。
◆深谷観光バス『渋沢栄一 論語の里 循環バス』運転ダイヤなど
https://www.fukayakanko.com/rongo-no-sato/
埼玉工業大学の“生きた教材”
埼玉工業大学の自動運転バスは、AI技術を積極的に採用し、全国各地の実証実験に多数参画してきた豊富な経験とノウハウを活かしながら、一般公道を法定速度で走行できる点が最大の特長。
同大学が開発する自動運転AIシステムを後付けし、自動運転とドライバーによる手動運転を即時にスムースに切り替えることで、交通の状況に応じて安全な走行を実現した。
走行中の自動運転車両は、埼玉工業大学が令和2年度埼玉県先端産業創造プロジェクトのスマートモビリティ実証補助事業として活躍。いまも、埼玉工業大学の“生きた教材”として、学生・教員たちが集うシンボル的存在であることは変わりない。
ローカルから内閣府実証実験まで、産官学で実用化へむけて加速
また、埼玉工業大学の自動運転AIバスは、2020年4月から2021年3月末までの1年間、地元・深谷市の公道走行をはじめ、内閣府政策・戦略的イノベーション創造プログラム SIP 第2期「自動運転(システムとサービスの拡張)」(SIP自動運転)、塩尻MaaSプロジェクト(長野県塩尻市)、さらには兵庫県・愛知県など、国内各地の自動運転実証実験に参画。
埼玉工業大学が独自開発する自動運転用ソフトウェアのプログラム・アルゴリズムは、同大の学生や教員を中心に走るごとに更新し、ミクニライフ&オートをはじめとする民間企業による自動運転ハードウェアや技術協力を得ながら、自動運転システム全体の開発を産学官で連携しながら加速させてきた。
生きた教材を学生たちがリアル&遠隔で共有
「埼玉工業大学は現在、自動運転の研究・開発に積極的に取り組む大学と評価されています」と話すのは、埼玉工業大学 工学部情報システム学科 渡部大志教授(埼玉工業大学自動運転技術開発センター長)。
「また、ITbook ホールディングスが代表を務め、日本財団と共同ですすめる『水陸両用無人運転技術の開発 ~八ッ場スマートモビリティ~』プロジェクトにもメンバーとして参加し、水陸両用バスの自動運転・運航システム開発をITbook テクノロジーと共同で着手しました」
「ここまでの走行距離を自動運転バスで実現することができたのは、ひとえに実証実験の機会をくださった関係府省庁、関係自治体、関係機関、関係各社、そして近隣住民の人々の温かいご支援とお力添えがあったからこそ」(渡部大志教授)
―――“生きた教材”として日々進化し続ける埼玉工業大学 自動運転AIバス。
「自動運転システム開発の研究現場で力を試したい」という学生たちの注目も集め、路線バスの営業運転につく日野レインボーII自動運転AIバスの自動運転状況をリアルタイムに学生たちが遠隔共有できるシステムなども実現させつつある。
◆自動運転で年間3000km! 埼玉工業大学の生きた教材、自動運転AIバスが産官学連携で最長レベルの距離を走破
https://tetsudo-ch.com/11477904.html
◆埼玉工業大学の“走る教材” 自動運転バスが栃木県の実証実験に挑戦、6/6-20 茂木町で事前予約制 無料試乗会を開催
https://tetsudo-ch.com/11506589.html
◆埼玉工業大学 自動運転テクノロジー
https://saikocar.sit.ac.jp/
◆埼玉工業大学 全学部がオンライン授業開始! ICT教育とAI人材育成で先手、全科目の9割を遠隔同時双方向型に
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◆AI人材育成で先行する埼玉工業大学、2学部5学科のトレンドを体感できる「WEB OPEN CAMPUS」9/19開催
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◆埼玉工業大学とアーキテクトが癒やし空間開発で連携「ドームハウスによるリラクゼーションシステム」を共同研究
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◆埼玉工業大学で始まったレドックスフロー電池の可能性実証、再生可能エネルギー有効活用と電力自給自足を実現
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◆長野県内初の自動運転バス実証実験、埼玉工業大学 実験車が 11/24-27 塩尻駅前で試乗会を実施
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